ヴァルプルギスの夜(魔女祭り)とはどんなお祭り?
ドイツの北部にある、ハルツ地方で開催されたヴァルプルギスの夜(魔女祭り)に行ってきました。
ヴァルプルギスの夜は元々、ゲルマンの神々がハルツ地方の最高峰ブロッケン山に集まり、冬の悪魔を追い払った神聖な日とされていました。
そんな神々を信仰した人々、魔女達が4月30日の夜にハルツ地方のブロッケン山で集い宴を開く日とされ、春の到来を祝う祭りとされています。
因みに、キリスト教の広まりにより古代の神々は悪しきものと見なされ、更に魔女狩りの時代にその思想を信仰する人々を魔女とされたわけです。ゲーテの戯曲『ファウスト』に書かれた事でも有名になりました。
この時期はドイツのみならず、スウェーデン・フィンランド・エストニアなどヨーロッパ各地で開催され、実際のヴァルプルギスの夜の舞台となった、ドイツのハルツ地方でもヴェルニゲローデ、クヴェートリンブルク、ゴスラー、ターレ、ブロッケン山と各地で魔女祭りイベントが開催されています。
各街のプログラム
ヴェルニゲローデ
昔ながらの木組みの家が立ち並ぶヴェルニゲローデ。
私が訪れた中では本格的な仮装をしている人はここが一番多かった印象。そしてお土産類も豊富でした。
正午頃になると続々と仮装をした人たちが集まり、円になってグルグルと回り魔女ダンス?なのか踊っていました(笑)
ブロッケン山へのSL列車はこの街から出ているので是非立ち寄りたい街。
悪魔と魔女のご夫妻。
魔女と猫!ではなく犬!
魔女おばさんのヌイグルミ!魔女は魔除けになるんだとか。
魔女が描かれたお酒類も豊富♪
魔女バック♪
魔女の形が型どられた色とりどりのお酒。インテリアとしても可愛い♪
魔女のボードゲーム。
魔女のティーカップ。
クヴェートリンブルク
世界遺産にも街ごと登録されているクヴェートリンブルク。十世紀にドイツの初めての首都として選ばれた土地でもあります。
お祭り当日も魔女の仮装をしている人は少なく、観光客も少ないのでゆっくりと観光できるスポットです。
魔女グッツが販売されているショップは数店ありますが19時頃には閉まるので早めに足を運ぶのがオススメです。
可愛らしい人間型ベンチ。
魔女が箒に乗らず自電車に乗る看板。
街中には魔女のオブジェが立ち並ぶ。
なまはげのような魔女。
ゴスラー
ハルツ地方でも中心的な都市で、ランメルスベルク鉱山の麓にある為、鉱山の町として栄えたゴスラー。こちらも木組みの美しい街並みが世界遺産に登録されています。
マルクト広場にはドイツ名物のフランクフルトや魔女グッツのお店が沢山出店されてました。
魔女グッツが販売されている出店。
魔女になる為に箒や帽子も売られています。
この地方ではフルーツのフレイバーの紅茶が有名。
マンゴー✕オレンジとチェリーを購入。チェリーがゴスラー産で有名です。
ターレ
魔女達が宴を開いたと言われる、ヘクセンタンツプラッツ(魔女の踊り場)があるターレ。
お祭りの規模も大きく、夜になるとフェスも行われており一日中楽しめる場所です。
ターレ中央駅近辺では大規模なバザーが開催されていました。日本ではお目にかかれない掘り出し物に巡り会えそう!
ターレ駅の案内所も魔女一色。
ターレ駅からバスに乗車し激しい山道に揺られながら約10分。ヘクセンタンツプラッツ(魔女の踊り場)目指して山を登ります。
ここではフェスが開かれていて25€払って入場スタンプを押してもらいました。
身長3m程ありそうな珍獣?が出迎えてくれました!
出店も多くドイツのお祭りムードを味わえます。
これはイチゴやオレンジ、リンゴなどを漬け込んだフルーツお酒。女性にも飲みやすく大人気!
他にもフラスコや骸骨を象ったグラスに入れられたお酒まで…。
魔女に変装した人が持つとよりリアリティ満載!
広場の中央には薪木が集められています。夜にクライマックスを迎えるとコレを燃やします。『復活祭のかがり火』とし今もキリスト教の文化として残っています。
フェスには大勢の観光客が。深夜までお祭り騒ぎは続きます!
ヘクセンタンツプラッツは、ボーデ川に面した断崖絶壁の上にある台地。街を一望できる場所です。
主要駅からの交通方法
ハノーファー空港・シェーネフェルト空港から魔女祭りへ
日本からの直通の飛行機で行くのであればハノーファー空港もしくはベルリン近郊にあるシェーネフェルト空港を利用し、車もしくは電車で2~3時間。
魔女祭りはハルツ地方の様々な場所で行われているので、移動でラクチンなレンタカーを借りて車で行くのもオススメです。
宿泊ホテルはどうする?
魔女狩りが開催される主要地域の周辺は1年前から宿泊施設は予約でいっぱいです…。
ズボラな私はそんな事すら知らず予約を取ったのは1週間前でしたが、そんな中見つけたのは山岳地帯にあるTorfhaus HARZRESORT(4つ星)。
ここのコテージはキレイ、静か、更にサウナ付き!と至れり尽くせりです。個人的ドイツに友人が来たら連れて行ってあげたいホテル第2位です!(第1位はベルリンのSteigenberger Wiltcher’s)
お値段も1人100€程と割と良心的でした。
Torfhaus HARZRESORTの様子
ロッジは30棟程。静かで涼しい~。
中もオシャレ♪
暖炉もありました!
2階建てになっていて2人なのに4人宿泊できるようになっていました。
近場のオススメ観光場所
ワルプルギスの夜ついでに、ハルツ地方での観光名所をご紹介します。是非一緒に訪れてみて下さいね。
一面広がる菜の花畑
4~5月はドイツでは菜の花畑が一面広がっています。一部では黄色いじゅうたんとも呼ばれるようですね。
私はこんな壮大な菜の花畑を見たことが無かったので感動の光景でした!
どこまでも続く菜の花畑。
ディーゼル燃料(車のガソリン)の原料になるらしい。
バウムクーヘンハウスNr.1でドイツ本場の味を味わう
ドイツのお菓子で代表的なものと言えばバームクーヘン。
バームクーヘンはバーム(木)クーヘン(お菓子)という意味でドイツ語でそのまま日本に根づいたお菓子です。
そんな本場のバームクーヘンがヴェルニゲローデ付近で頂けます!
正に!バームクーヘンハウス。
チョコレートをコーティングしたバームクーヘンがずらり♪
私にはホワイトは少し甘かったです…。左上の砂糖コーティングしたバームクーヘンが美味しかった!
中にはバームクーヘンの博物館が。
金・土曜の14~16時にバームクーヘンの製造工程が見学出来るようです。
20世紀半ばまで使われていたバームクーヘン機。
日本と関わりが深いバームクーヘン。日本の方も見学にいらっしゃったようです。
会場の雰囲気は?行ってきた感想
魔女の仮装グッツは持参がオススメ
会場のグッツ販売は帽子や杖が少しあるだけで、豊富ではないので仮装したい人は日本からの持参がオススメです。
ドイツ語しか通じない場所も!
ドイツは基本英語が通じると思いこんでいたのですが、ハルツ地方では一部ホテルやレストランで通じないところがありました。
老若男女問わず楽しめる、何度も足を運びたくなる祭り
ヴァルプルギスの夜は日本で言う所のハローウィンのような若者向けのイベントなのかと思っていましたが、歴史が長い分でしょうか、50・60代の方も仮装をしお祭りを楽しんでいるのが印象的でした。
また、様々な地方で開催されているので1回では全てを楽しむには時間が足りなさすぎるほど。また是非訪れたい場所です。
コメント